エンストを車検で解決!ブッシュ断裂も判明した3つの整備

・車種:スバル フォレスター
・型式:DBA-SJ5
・初度登録:平成26年12月
・走行距離:44,958km
症状・ご相談内容
今回ご紹介するのは、日野市 修理をご利用いただいたスバル フォレスター(型式:DBA-SJ5)の車検整備事例です。車検整備でのお預かりに際し、お客様より「完全に暖気した後、一度エンジンを止めて再始動すると、エンストしてしまう」というご相談をいただきました。走行距離は44,958kmで、エンジン自体に警告灯などの目立った異常表示はない状態でした。
このような「暖気後の再始動時のみエンスト」という症状は、吸排気系統の汚れやアイドル制御の乱れが関係していることが多く、当社秀勇自動車では車検整備と並行して原因の特定を行いました。
原因・点検結果
まずOBD点検を実施しましたが、スキャンツールでの読み取りではエンジン系統に不具合履歴は記録されていませんでした。そこで、スキャンツールでリアルタイムのデータをさらに詳しく確認したところ、燃調がややリッチ側に制御されており、アイドリング時のスロットルボディ開度値が通常より大きい状態であることが分かりました。
そこで実際にスロットルボディを取り外して確認したところ、内部にカーボン(煤)がかなりの量堆積していることが確認できました。

吸気系統(スロットルボディ・インテーク周辺)の清掃箇所イメージ

真っ黒な煤が溜まっている状態が分かります。
スロットルボディにカーボンが堆積すると、通り道が狭くなり空気の流れが阻害されます。そのため、エンジンは必要な吸入空気量を確保しようと、スロットルボディを開き目に制御せざるを得なくなります。
この開き目の状態でエンジンを始動したり、エアコンのオン・オフ、ヘッドライトの点灯・消灯など、エンジン負荷が変化して吸入空気量を細かく微調整しなければならない場面になると、カーボンによって狭められた通路では繊細な制御ができません。その結果、エンストやアイドリングの不安定といった症状が現れます。今回のフォレスターも、まさにこのパターンに該当していました。
また、車検の検査機器による点検の際、サイドスリップの値が振り切ってしまう状態であることも判明しました。足回りをリフトアップして無負荷状態で確認したところ、右前輪にガタがあり、フロントロアアームの前側ブッシュが断裂していることが確認できました。

断裂しており、ガタガタの状態でした。

前側同様、ガタガタの状態。
フロントロアアームブッシュの断裂は、サイドスリップ値の異常や操縦安定性の低下につながるだけでなく、車検(保安基準)にも適合しない状態です。今回のフォレスターも車検不適合の判定となったため、交換作業をご案内・実施させていただきました。
作業工程・技術的なポイント
症状の原因をご説明したうえで、スロットルボディを含む吸気系統の清掃を実施しました。エンジン内部のカーボン洗浄を行った後、スロットルボディバルブクリーナーやフューエルシステムクリーナーを使用して燃料系統もあわせて洗浄しています。

清掃後、堆積していた煤汚れがきれいに除去された状態です。
吸気系統清掃後は、スキャンツールを使用してエンジンコンピュータの学習値をリセットし、再学習を実施しました。カーボンによって狭められていた通路が清掃によって元の状態に戻るため、制御のズレを解消し、清掃後の状態に合わせて正しく再学習させることが重要な工程となります。
足回りについては、左右フロント・サスペンションのロアアームを脱着し、油圧プレス機を使用して断裂していたブッシュを打ち換えました。あわせてロアボールジョイントのダストブーツ、フロント・スタビライザーリンクも状態を確認のうえ交換しています。

ロアアームを車両から外し、油圧プレス機でブッシュを打ち換えました。

ゴム部分が砕けています。
そのほか、車検整備の基本項目として、エンジンオイル・オイルパンドレンガスケットの交換、クーラント(冷却水)の交換、ブレーキフルード・クラッチフルードの交換、エアコンオイルの補充、エアコンフィルターの交換なども合わせて実施しました。
作業結果
吸気系統清掃とエンジンコンピュータの再学習施工後、空燃比の値も適正な範囲に収まり、エンジン自体の調子も明らかに良くなりました。ご相談いただいていた再始動時のエンスト症状も解消しています。
また、断裂していたロアアームブッシュの交換により、サイドスリップの値も基準内に収まり、無事に車検に適合する状態となりました。ブレーキ・タイヤの残量点検、バッテリーテストなど、車検(A)セットに含まれる各項目も全て良好な結果となっています。
費用明細
| 作業内容・使用部品名 | 数量 | 単価 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 車検整備基本工賃(24ヶ月点検) | – | – | 29,000円 |
| 検査機器による点検・調整 | – | – | 5,000円 |
| OBD点検実施(スキャンツールによるDTC読み取り) | – | – | 2,000円 |
| オイルパン・ドレンガスケット PD-0802スバル用 | 1.00 | 100円 | 100円 |
| PETRA Engine Shield | 1.00 | 3,800円 | 3,800円 |
| 用品特別値引き | 1.00 | -500円 | -500円 |
| Wako’sハイパー・ロングライフ・クーラント(冷却液交換) | 7.00 | 2,000円 | 14,000円 |
| ウインドウォッシャー液 | 1.00 | 100円 | 100円 |
| パーツクリーナー | 1.00 | 1,800円 | 1,800円 |
| ブレーキフルード(DOT4) | 1.00 | 1,800円 | 1,800円 |
| クラッチオイル交換 ブレーキフルード(DOT4) | 1.00 | 1,800円 | 1,800円 |
| エアコンガスオイル補充 | – | – | 1,800円 |
| PAC-L Wako’sパワーエアコンリキッド 2.5ml分 | 1.00 | 4,200円 | 4,200円 |
| エアコンフィルター取替 | – | – | 3,000円 |
| クリーンフィルター SRF861 | 1.00 | 2,100円 | 2,100円 |
| エンジン内部カーボン洗浄・スキャンツールにて学習値リセット | – | – | 2,700円 |
| WAKOS スロットルバルブクリーナー | 1.00 | 2,900円 | 2,900円 |
| PETRA フューエルシステムクリーナー | 1.00 | 6,000円 | 6,000円 |
| Wakos フューエル1 | 1.00 | 2,160円 | 2,160円 |
| 左右フロント・サスペンション・ロアアーム脱着 | – | – | 9,000円 |
| フロント・サスペンション・ロアアーム・ブッシュ取替 | – | – | 9,000円 |
| ロアアームブッシュ 20204AG011 | 2.00 | 1,640円 | 3,280円 |
| ロアアームブッシュ 20204AG030 | 2.00 | 1,290円 | 2,580円 |
| セルフロックナット 902350030 | 2.00 | 190円 | 380円 |
| セルフロックナット 902350031 | 2.00 | 380円 | 760円 |
| キャッスルナット 023212010 | 2.00 | 80円 | 160円 |
| フロント・ロア・ボールジョイント・ダストブーツ取替 | – | – | 3,600円 |
| ロアボールジョイントブーツ DC-1634 | 2.00 | 1,350円 | 2,700円 |
| キャッスルナット 023212010 | 2.00 | 80円 | 160円 |
| フロント・スタビライザーリンク 20420XA000 | 2.00 | 5,910円 | 11,820円 |
| セルフロックナット 902370063 | 4.00 | 250円 | 1,000円 |
| ショートパーツ | 1.00 | 1,000円 | 1,000円 |
| オートヘッドランプレベラーシステム再初期化及び光軸調整 | – | – | 900円 |
| 車検・早期ご予約割引(1か月) | – | – | -909円 |
| 自賠責保険(非課税) | – | – | 17,650円 |
| 重量税(非課税) | – | – | 24,600円 |
| 印紙代(非課税) | – | – | 2,300円 |
| 代行料(非課税) | – | – | 8,182円 |
| 仮ナンバー(非課税) | – | – | 750円 |
| 技術料合計 | – | – | 65,091円 |
| 部品合計 | – | – | 64,100円 |
| 整備料合計 | – | – | 129,191円 |
| 諸費用合計(非課税) | – | – | 53,482円 |
| 消費税 | – | – | 13,737円 |
| 御請求額 | – | – | 196,410円 |
まとめ
今回のスバル フォレスターの事例では、「暖気後の再始動時のエンスト」というご相談から、スキャンツールによるデータ解析とスロットルボディの現物確認によって、吸気系統のカーボン堆積が原因であることを突き止めました。清掃とコンピュータの学習値リセットにより、症状は解消しています。
また、車検の検査機器点検で判明したロアアームブッシュの断裂についても、車検不適合となる重要な項目のため、あわせて交換を実施しました。目に見えにくい部分の劣化でも、車検時の点検で発見できるケースは少なくありません。
「エンストしてしまう」「最近車の調子が気になる」といったお悩みがございましたら、日野市 修理の秀勇自動車まで、お気軽にご相談ください。
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