タイヤ偏摩耗の原因は空気圧不足?プリウスの危険な状態から交換までの全記録


板金・塗装車検・点検
車両情報
・車種:トヨタ プリウス
・型式:DAA-ZVW51
・初度登録:平成28年5月
・走行距離:107,265km

入庫時の状態と診断

今回は法定12ヶ月点検でプリウスをお預かりいたしました。点検の結果、複数の箇所で早急な対応が必要な状態が確認されました。

まず最も危険度が高かったのがタイヤの状態です。タイヤ中央部の残り溝を測定したところ、前輪3.6mm、後輪4.0mmという数値でした。この数値自体は摩耗限度値1.6mmを上回っているものの、タイヤの内側と外側が著しく偏摩耗しており、測定が困難なほど激しく摩耗していました。さらに、タイヤ全体にひび割れが多数発生しており、1本はワイヤーが露出しそうな危険な状態でした。

タイヤの空気圧を測定したところ、基準値220kPaに対して180kPaしか入っておらず、この空気圧不足が偏摩耗の主な原因と判断されます。

⚠️ 注意喚起
タイヤの空気圧不足は、偏摩耗だけでなく、燃費悪化やバースト(破裂)のリスクを高めます。2〜3ヶ月に1度を目安に空気圧のチェックをお願いいたします。

下回りの錆の状況

点検時に車両下部を確認したところ、特にリヤメンバーや足回り部分に錆が多数発生していました。放置すると構造部材の強度低下につながる恐れがあるため、防錆処置を実施することをご提案し、ご了承いただきました。


CVTフルードの滲み

CVTケースの合わせ目からミッションオイルが滲んでいる状態が確認されました。このまま放置すると漏れが拡大する可能性があるため、フルード交換と合わせて対策を実施いたしました。

実施した整備内容

1. タイヤ交換

中央部の残り溝は摩耗限度値を上回っていたものの、内側・外側の激しい偏摩耗とひび割れの多発により、安全性に問題があると判断し、タイヤ4本をヨコハマ BluEarth ES32(215/45R17)に交換いたしました。組替作業とホイールバランス調整も実施し、エアバルブも新品に交換しております。適正な空気圧220kPaに調整して納車させていただきました。

2. 下回り防錆処置

錆が発生していた箇所の処置を以下の手順で実施いたしました。

作業工程:

① 錆を可能な範囲で研磨して除去
② 赤錆・黒錆転換剤(サビチェンジ)を塗布し、錆を安定した保護膜に変換
③ 転換剤が乾燥後、シャシーブラックで塗装し、長期的な防錆効果を確保



🔧 技術解説
赤錆・黒錆転換剤は、酸化した鉄(赤錆)を化学反応によって安定した黒色の保護膜(マグネタイト層)に変換する薬剤です。この処理により、錆の進行を止め、その上から塗装することで長期的な防錆効果が得られます。

3. エンジンオイル交換

走行距離と使用期間を考慮し、エンジンオイルをWako’s EX-CRUISEスペシャル 5W-30に交換いたしました。交換前にPETRAオイルシステムクリーナーでフラッシングを実施し、エンジン内部の汚れを除去しております。オイルフィルター、ドレンガスケットも新品に交換し、PETRA Engine Shieldで保護処理を施しました。

さらにエンジン内部のカーボン洗浄としてWakos フューエル1を添加し、燃焼室やバルブ周辺の堆積物を除去いたしました。

4. CVTフルード交換と漏れ止め処理

CVTフルードをWAKOS プレミアムスペックに全量交換いたしました。交換前にPETRA TRANSMISSION SYSTEM CLEANERでフラッシングを実施し、内部の汚れや劣化したフルードを除去しております。

ミッションケース合わせ面からの滲みに対しては、WAKO’S ミッションパワーシールドを注入いたしました。この添加剤はシール部分を内側から膨潤・復元させ、漏れを低減する効果があります。ドレンガスケットとフィラープラグガスケットも新品に交換しております。

5. その他の整備

エアコンフィルターをクリーンフィルターに交換し、車内の空気環境を改善いたしました。エアクリーナーフィルターは清掃を実施し、前後ブレーキの分解清掃も行いました。

OBD点検(スキャンツールによる故障診断)では、過去の故障履歴としてエアコンのガラス温度センサー故障とパワーウィンドウ運転席マスタースイッチのON固着が記録されていましたが、現状は正常に動作しているため履歴を消去いたしました。

点検結果

12ヶ月点検の主な測定結果は以下の通りです。

・ブレーキ残量:前輪7.2mm / 後輪6.6mm(良好)
・バッテリーテスト:充電状態100% / 寿命テスト100%(令和6年6月に交換済み、状態良好)
・タイヤ残量(中央部):前輪3.6mm / 後輪4.0mm(内外側は激しく偏摩耗)
・タイヤ空気圧:交換前180kPa → 交換後220kPa(基準値)

お客様へのお願い

タイヤの空気圧は自然に低下していきますので、2〜3ヶ月に1度を目安に空気圧の点検・調整をお願いいたします。適正な空気圧を保つことで、タイヤの寿命が延び、燃費も向上いたします。

次回の車検は令和8年6月25日です。今後とも安全なカーライフをサポートさせていただきますので、何かお気づきの点がございましたらお気軽にご相談ください。

費用明細

作業内容・使用部品名 数量 単価(円) 金額(円)
12ヶ月定期点検 1 14,000 14,000
OBD点検実施 1 2,000 2,000
PETRA オイルシステムクリーナー 1 2,500 2,500
Wako’s EX-CRUISEスペシャル 5W-30 4.2L 部品サービス
オイルパン・ドレーン・ガスケット 1 100 100
オイルフィルター 1 800 800
PETRA Engine Shield 1 3,800 3,800
用品特別値引き 1 -500 -500
Wakos フューエル1 1 2,160 2,160
パーツクリーナー 1 1,800 1,800
CVTF交換 手動方式(技術料) 1 2,700 2,700
WAKOS プレミアムスペック 11L 3,400 37,400
PETRA TRANSMISSION SYSTEM CLEANER 1 2,500 2,500
オイルパン・ドレーン・ガスケット 1 110 110
ガスケット、フィラープラグ 1 110 110
WAKO’S ミッションパワーシールド 0.5本 4,800 2,400
エアコンフィルター取替(技術料) 1 3,000 3,000
クリーンフィルター 1 1,980 1,980
タイヤ組替及びバランス調整(技術料) 1 8,000 8,000
タイヤ 215/45R17 YOKOHAMA BluEarth ES32 4本 25,000 100,000
タイヤバルブ 4本 200 800
廃タイヤ処理料 1 2,000 2,000
下回り錆取り、防錆処置施工(技術料) 1 4,500 4,500
防錆剤(サビチェンジ) 2本 1,400 2,800
下回り塗装(技術料) 1 4,500 4,500
シャシーブラック 1.5本 2,150 3,225
技術料合計 40,700
部品合計 161,985
整備料合計(税抜) 202,685
消費税(10%) 20,269
御請求額 222,954

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