故障メッセージが出たプリウスの修理事例|日野市の整備工場が解説

・車種:トヨタ プリウス
・年式:令和4年式
・型式:6AA-ZVW51
・走行距離:140,723km
今回は、エンジン警告灯が点灯した【トヨタ プリウス(6AA-ZVW51)】の修理事例をご紹介します。
「エンジン故障、販売店で点検して下さい」というメッセージが表示されたため、お客様からご相談をいただきました。毎日の業務で車を使われているため、すぐに対応が必要な状況でした。

メーターパネルに表示された「エンジン故障、販売店で点検して下さい」の警告メッセージ画像
1. 初回診断とイグニッションコイルの不具合発見
まずはご来店いただき、その場でスキャンツールを接続してトラブルコードを確認しました。
診断結果(1回目)
- トラブルコード:失火検出、2番シリンダー失火
- 発生状況:高速走行中に症状が発生
- その場での確認:アイドリング状態では症状が再現せず
1回目診断時のスキャンツール画面(2番シリンダー失火のトラブルコード表示)
お客様はお仕事で車を使われるため時間的な余裕がありません。応急処置として、1番と2番のイグニッションコイルを入れ替えて一度お返ししました。

1番と2番、イグニッションコイルを入れ替えました。
しかし、すぐに再び警告灯が点灯したとのご連絡をいただき、再度ご来店いただきました。スキャンツールで確認すると、今度は1番シリンダー失火のコードが残っていました。

2回目診断時のスキャンツール画面(1番シリンダー失火のトラブルコード表示)
重要:コイルの入れ替えで不具合箇所が変わったため、イグニッションコイルの故障と判断しました。
イグニッションコイル交換作業
部品を取り寄せ、イグニッションコイル4本すべてを新品(Astemo製)に交換しました。メーカー指定の交換距離は20万kmごとであり、時間的な制約もあったため、この段階ではスパークプラグは交換しませんでした。
作業内容
- イグニッションコイル4本交換
- トラブルコード消去
- 走行テスト実施(症状再現なし)
- エンジンオイル交換(追加作業)

交換後のイグニッションコイル
2. 再発とスパークプラグの重大な劣化発見
数日後、再び同じ症状が発生したとご連絡をいただきました。今回はスパークプラグの不具合を疑い、事前にスパークプラグを取り寄せた上でご来店いただきました。
診断結果(2回目)
- トラブルコード:再び2番シリンダー失火
- 発生状況:高速走行中(時速120km/h程度)に症状発生
- 重大な発見:スパークプラグの電極が消失していた
スパークプラグを点検したところ、驚くべきことに電極部分が完全に無くなっていました。電極が無い状態では正常な火花が飛ぶはずがありません。走行距離14万km超えで、スパークプラグが限界を迎えていたことが判明しました。
注意:スパークプラグの電極消失は、エンジンの失火や出力低下を引き起こす重大な不具合です。定期的な交換が必要です。

電極が消失した古いスパークプラグと新品の比較写真
スパークプラグ交換と最終確認
スパークプラグ4本すべてを新品(デンソー製イリジウムタフ)に交換し、トラブルコードを消去しました。テスト走行は高速走行ができないため、登坂状態でエンジンに負荷をかけた状態で実施しました。
結果、不具合は完全に解消され、お客様に安心してお返しすることができました。
今回の反省点
お客様のお仕事の都合上、じっくり時間をかけて点検・確認することができず、後手後手の対応になってしまいました。初回点検時にスパークプラグも確認できていれば、1回の作業で完了できたかもしれません。
3. エンジン失火の原因と症状
エンジン失火とは、シリンダー内で燃料がうまく燃焼しない状態を指します。以下のような原因と症状があります。
主な原因
- イグニッションコイルの劣化
- スパークプラグの電極消耗
- 燃料系統の不具合
- エアフローセンサーの異常
主な症状
- エンジン警告灯の点灯
- 加速時のもたつき
- エンジンの振動増加
- 燃費の悪化
4. 修理費用明細
1回目修理(イグニッションコイル交換)
| 作業内容 | 費用(税抜) |
|---|---|
| 故障診断(問診・スキャンツール診断) | ¥7,200- |
| イグニッションコイル取替工賃 | ¥11,700- |
| イグニッションコイル Astemo製(4本) | ¥30,000- |
| エンジンオイル交換(Wako’s EX-CRUISE 5W-30) | ¥7,200- |
| オイルパン・ドレーン・ガスケット | ¥100- |
| 小計 | ¥56,200- |
| 消費税(10%) | ¥5,620- |
| 合計 | ¥61,820- |
2回目修理(スパークプラグ交換)
| 作業内容 | 費用(税抜) |
|---|---|
| スパークプラグ取替工賃 | ¥11,700- |
| スパークプラグ デンソー製イリジウムタフ(4本) | ¥10,800- |
| レンタカー代(オリックスレンタカー プリウス・半日) | ¥8,700- |
| 小計 | ¥31,200- |
| 消費税(10%) | ¥3,120- |
| 合計 | ¥34,320- |
📌 注意:イグニッションコイルには2年または4万kmの製品保証が付帯しています(いずれか早く到達した方まで)。
🚗 代車について:2回目の修理時は、作業中の移動手段として代車(レンタカー・プリウス)を半日貸し出しいたしました。
5. エンジン不調の予防方法
定期点検のポイント
- スパークプラグは走行距離10万km前後で交換を検討
- イグニッションコイルは異常が出たら早めに交換
- エンジン警告灯が点灯したらすぐに診断を受ける
- 加速時のもたつきや振動増加を感じたら点検を依頼
- 定期的なエンジンオイル交換でエンジンを保護
アクセス・店舗情報
株式会社 秀勇自動車
📍 〒191-0041 東京都日野市南平8-17-17
📞 TEL:042-591-6136
🕒 営業時間:平日 9:00~19:00 / 土曜日 10:00~18:00(日祝休み)
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