水漏れの原因はラジエター?車検で発見した3つの整備ポイント

・車種:スバル インプレッサ
・型式:DBA-GT2
・初度登録:平成29年1月
・走行距離:77,908km
症状・ご相談内容
東京都日野市にお住まいのお客様より、スバル・インプレッサ(型式:DBA-GT2)の車検整備をご依頼いただきました。今回はご住所の変更にともないナンバープレートが変更となったため、ETC車載器の再セットアップをご希望されたほか、お持ち込みいただいたバッテリーへの交換、タイヤの付け替えもあわせてご用命いただきました。
車検に付随する各部点検を進める中で、当初のご相談内容には含まれていなかった冷却水(ラジエーター)まわりの不具合が新たに発見されました。日野市・八王子市・多摩市・稲城市周辺で車検・修理をお考えの方にも参考になるよう、点検から作業完了までの流れを詳しくご紹介します。
原因・点検結果
エンジンルームを上から覗き込んで点検したところ、ラジエーター下部に冷却水が滴っている状態が確認されました。

▲ エンジンルーム上から確認した水漏れの様子(赤印部分が漏れ箇所)
さらに車両の下側から確認すると、ラジエーターのロアタンクとコアの境目にあるカシメ(かしめ)部分の合わせ目から冷却水が漏れ出していることが判明しました。

▲ 車両下側から確認したラジエーターロアタンクの漏れ箇所(赤印部分)
ラジエーターは、上下のタンク部分とアルミ製のコア(放熱部)をカシメて組み立てられています。経年劣化によりこのカシメ部分のシール性が低下すると、接合部の合わせ目から冷却水がにじみ出るように漏れ始めます。今回のように外観からは判別しにくい箇所での漏れは、上下両方向からの目視点検が発見の決め手となります。放置するとオーバーヒートにつながる恐れがあるため、早期の交換が必要と判断しました。
あわせてOBD点検(スキャンツールによるDTC読み取り)を実施したところ、エンジン・トランスミッションともに「P1603(エンスト検出)」の過去故障履歴が確認されましたが、これは現状再発のない履歴のみで、消去後の再点灯はありませんでした。ブレーキ残量・タイヤ残量・バッテリーの充電状態やエンジン始動能力についても、あわせて点検を行っています。
作業工程・技術的なポイント
原因箇所の特定後、ラジエーター交換の作業に取りかかりました。まずフロントバンパーを取り外し、ラジエーター本体へアクセスできる状態にします。

▲ フロントバンパーを脱着し、ラジエーターへのアクセスを確保した状態
ラジエーターAssyを社外新品(純正新品相当)に取り替え、あわせてラジエーターインレットホース・アウトレットホース、オーバーフローホース、リザーブタンクホース、各種クリップ類も新品に交換しました。作業の過程で、ラジエーターに取り付けられていた電動ファン等の部品を新しいラジエーターへ移設する作業もあわせて行っています。

▲ 電動ファンなどを移設した新品のラジエーター
ラジエーター交換にあわせて、冷却水(クーラント)をWako’sハイパー・ロングライフ・クーラントへ全量交換しました。エンジン内部に残った古い冷却水やエア(空気)を確実に抜くことで、冷却効率の低下やオーバーヒートのリスクを防ぎます。
そのほか、今回ご依頼いただいていたバッテリー交換(お客様持ち込み品:パナソニック caos N-Q105)、タイヤの付け替え・空気圧調整、住所変更にともなうETC2.0の再セットアップも実施しました。あわせて、エンジンオイル・オイルエレメントの交換(フラッシング込み)、ブレーキオイル(フルード)の交換、前後ブレーキの分解清掃、エアクリーナー・フィルターおよびエンジン内部のカーボン洗浄も行っています。
エアコンシステムの保護を目的として、Wako’sパワーエアコン(PAC-L)を補充しました。エアコンガスに添加することでコンプレッサー内部の潤滑性を高め、システムの延命につながります。詳しくはパワーエアコンについてのご案内ページもご覧ください。
作業結果
ラジエーター交換および冷却水の全量交換により、水漏れは解消し、冷却系統は正常な状態に戻りました。あわせてご依頼いただいていたバッテリー交換、タイヤ付け替え、ETC再セットアップもすべて完了しています。
今回の点検では、ラジエーター以外にも将来の交換時期が近づいている箇所が見つかりました。

▲ ひび割れが確認されたスタビライザーリンクのブーツ

▲ ひび割れが確認されたロアアームブッシュ
・フロントサスペンション ロアアームブッシュ、スタビライザーリンクブーツにひび割れが見られます。半年後が交換の目安時期です。
・リヤのブレーキパッドは残量が減少しています。1年後が交換の目安時期です。
次回のご来店時にあわせてご相談ください。
費用明細
| 作業内容・使用部品名 | 数量 | 単価 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 車検(A)セット | |||
| 車検整備基本工賃(24ヶ月点検) | 29,000円 | ||
| 下廻り洗浄料金・検査機器による点検調整 | 5,000円 | ||
| OBD点検実施(スキャンツールによるDTC読み取り) | 2,000円 | ||
| ①ラジエーター水漏れ修理 | |||
| フロントバンパー脱着 | 10,800円 | ||
| クリップ,アッパカバー 909140007 | 3.00 | 150円 | 450円 |
| クリップ,2ピースD 909140062 | 1.00 | 110円 | 110円 |
| ラジエータ取替 技術料 | 6,300円 | ||
| ラジエータAssy 社外新品(純正新品相当 60,800円) | 1.00 | 39,000円 | 39,000円 |
| ホース,ラジエータ インレット 45161FL000 | 1.00 | 1,780円 | 1,780円 |
| ホース,ラジエータ アウトレット 45161FL040 | 1.00 | 1,660円 | 1,660円 |
| クリップ 909170064 | 4.00 | 370円 | 1,480円 |
| パイプ,オーバーフローラジエータ 45175FL000 | 1.00 | 580円 | 580円 |
| ホース,リザーブタンク 45160FL000 | 1.00 | 1,110円 | 1,110円 |
| ホース,クリップ 092311502 | 1.00 | 100円 | 100円 |
| ショートパーツ | 1.00 | 1,000円 | 1,000円 |
| パーツクリーナー | 1.00 | 1,800円 | 1,800円 |
| エンジン冷却液(クーラント)交換 Wako’sハイパー・ロングライフ・クーラント | 7.00 | 2,000円 | 14,000円 |
| ②エンジンオイル交換(フラッシング込み) | |||
| PETRA オイルシステム・クリーナー | 1.00 | 2,500円 | 2,500円 |
| Wako’s EX-CRUISEスペシャル 5W-30 SN/GF-4 | 4.40 | 部品サービス | |
| オイルパン・ドレーンガスケット PD-0802スバル用 | 1.00 | 100円 | 100円 |
| オイル・エレメント H1540-RTA-003 | 1.00 | 1,400円 | 1,400円 |
| 右バンク,タイミングチェーンカバーからのオイル滲み対策 PETRAエンジン・ストップリーク | 1.00 | 3,200円 | 3,200円 |
| ③エア・クリーナ・フィルター清掃/エンジン内部カーボン洗浄 | |||
| Wakos フューエル1 | 1.00 | 2,160円 | 2,160円 |
| ④前後ブレーキ分解及び清掃 | |||
| パーツクリーナー | 1.00 | 1,800円 | 1,800円 |
| ブレーキフルード(DOT4) | 1.00 | 1,800円 | 1,800円 |
| ⑤バッテリー交換(部品持ち込み) | |||
| 取替技術料 | 1,350円 | ||
| バッテリー パナソニック caos N-Q105 | 1.00 | 持ち込み | |
| ⑥タイヤ付替及び空気圧調整(普通車) | |||
| 脱着技術料 | 上記に含む | ||
| ホイールナット(夏冬共用) | 1.00 | 持ち込み | |
| ⑦エアコンガスオイル補充 | |||
| 給油技術料 | 1,800円 | ||
| PAC-L Wako’sパワーエアコンリキッド 2.5ml分 | 1.00 | 4,200円 | 4,200円 |
| ⑧ETC2.0 再セットアップ | |||
| 調整技術料 | 4,000円 | ||
| 車検・早期ご予約割引(2か月) | -1,818円 | ||
| 技術料合計 | 58,432円 | ||
| 部品合計 | 80,230円 | ||
| 整備料合計 | 138,662円 | ||
| 自賠責保険(非課税) | 17,650円 | ||
| 重量税(非課税) | 24,600円 | ||
| 印紙代(非課税) | 2,300円 | ||
| 代行料 | 8,182円 | ||
| 諸費用合計 | 52,732円 | ||
| 消費税(10%対象:146,844円) | 14,684円 | ||
| 御請求額 | ¥206,078 | ||
まとめ
今回は車検整備でお預かりしたスバル・インプレッサ(DBA-GT2)にて、ご依頼いただいたETC再セットアップ・バッテリー交換・タイヤ付け替えに加え、点検の過程でラジエーターロアタンクのカシメ部分からの冷却水漏れを発見し、ラジエーター交換および冷却水の全量交換を実施しました。冷却水漏れは、外見からは気付きにくいうえ放置するとオーバーヒートなど重大なトラブルにつながる恐れがあるため、定期的な点検・車検のタイミングでの早期発見が重要です。
また、スタビライザーリンクブーツやロアアームブッシュのひび割れ、リヤブレーキパッドの残量減少といった、今後交換時期が近づいている箇所についても確認しております。日野市・八王子市・多摩市・稲城市周辺で車検・修理・水漏れ点検をご検討の方は、秀勇自動車までお気軽にご相談ください。
キーワード:水漏れ/ラジエーター交換/車検/日野市 修理/秀勇自動車
